(1)最新技術・工法の紹介
<工法の概要>
老朽化した排水・通気管を可視光線にてライニング材を硬化・更生させる工法
・可視光線で硬化させるので施工時間の短縮が可能
・ライニング材は工場生産のため品質の安定化が図られる。
・現地持ち込み機材が少ない。
・光照射機(発光部を数珠つなぎにして)の長さは10m。
・削孔機を用いてたて管側から横管との接続部を開口し補修する。
・工事対象箇所により以下の3タイプがある
ⅰ)SL-PRO Type L 立管部適応
ⅱ)SL-PRO Type P 横管との分岐部適用。
・工事工程 ⅰ)、ⅱ)を一連の工程として行う。
1日のスケジュールとして、5階建て、たて管1本、枝各階1か所の場合を以下に例示。
①給水制限開始(9:00)⇒②屋上通気管、ピット内排水管切断及び管内洗浄(~10:00)⇒③上部よりライナー挿入(~10:30)⇒④上部より照射機(SLビード)挿入(~11:00)⇒⑤ライナーに圧力をかけLH-LEDを照射(~12:00)⇒⑥各階分岐部の削孔(~14:30)⇒⑦各階分岐部の補修(16:00)⇒⑧屋上通気管、ピット内排水管切断箇所復旧及び通水作業(~17:00)
・耐久力 50年
・工事保証 工法について10年
ⅲ)SL-PRO Type T 浴室排水トラップ適用
・高密度ポリエステル繊維に光硬化性樹脂を含侵させトラップ部と排水管部を再生する。仕上がりは耐酸性に優れたFRP管となる。
・工事時間 1か所辺り約1時間
(2)築30年前後の団地マンションで、住棟タイプ別での好ましい技術・工法とはどのようなものか。及び各管理組合が配管改修で工法を選択する際に重視すべき事項、さらにベストミックスな工法は。
・設備の状況(構造、配置、劣化状態)、建物構造、管理組合のニーズに合わせ、更生・更新あるいはそれらの混合を提案する。
・埋設管は侵入根を除去した後実施。勾配不良を本工法では修正できない。
・集合管は不適。管の内径が75mmφ以下には不適当。施工後の内径が50mmφ以下になるため。
(3)Q&A
Q1.専有部対応の工法は?浴室トラップの耐用年数は?
A1.専有部は50mmφ以下が多いのでこの工法は薦めない。ドリーム工法(気流によりビニールエステル樹脂を塗装するライニング工法)を勧める。保証10年。実際は20年位耐える。
Q2.埋設管も1セットで行うとのことだが、根の侵入、勾配不良への対処は?
A2.調査により侵入根は根切り後ライニングに入る。勾配不良に対しては既存の管なりの施工であるため解決出来ない。
Q3.照射機とはどのようなものか?また工法は特許取得と聞いたが。
A3.100Vで動作。発光素子はLED。100mmφの管に使用するものは径が50㎜φ。長さ10mにランプを羅列してある。従って5階の場合2回に分けて照射する。重さ10㎏位。
当社他3社で協働開発した。3社のうち1社で特許を取得している。
Q4.メゾネット、タウンハウスへの適応は?
A4.屋上貫通部のみなど部分工事も最近要望が多い。低層階でも十分お勧めできると思う。
Q5.中層以上の場合は工事の効率が良いと思われるが、低層階では費用対効果の面で疑問がある。
A5.多様なケースがあるので、顧客のニーズに合わせて更新も含めて対応する。
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